「橋 銭」

 隅田川には近世、千住大橋、大川橋(現吾妻橋)、両国橋、新大川橋、永代橋の五つの橋がかけられた。文禄3年(1957年)に千住大橋が架けられてから戦略上橋は架けられなかったが、明暦の大火で橋がなかったため大勢が死んだので幕府は寛文年間に大橋(現両国橋)を架け、その下流に元禄6年に新大橋、そのまた下流に永代橋を架けた。これらの橋は木でつくられていて、火事や洪水で20年と持たず、幕府は莫大な出費が要ったため両国橋だけは幕府負担とするが、新大橋、永代橋は廃すという案が出されたが両岸町が維持・管理するということで廃橋はまぬかれたためその後の大川橋と併せて武士・医師・神主・出家以外から橋銭2文が取られた。