「古着」

 江戸時代は衣類は貴重品であり古着は何度も再利用された。そのまま洗い張りで利用されたり、古着の布を使って別の着物に仕立て直されて利用し、子供の衣類、雑巾というように最後まで使われた。都市から地方に古着が移出され刺し子としても利用された。日本橋の富沢町、柳原一帯が古着やが多かった。火災が多い江戸では重いものは火事がおこると持ち運びができなかったので着物や食べ物にお金が掛けられた。盗みも衣類が多く、古着屋は盗品取り締まりに重要で古着の売買には保証人が必要だったが庶民はそれを守れなかったようだ。