「江戸の番付」

 江戸時代、見立て番付といったしゃれ遊びが大いにはやった。大相撲番付のパロディである。江戸の名所・自慢がのせられた「江都自慢」があり日本橋魚山(魚河岸)、蔵前米粒(年貢米の倉庫群)、陶磁器・今戸焼の窯場の並んだ今戸、牛車を扱う運送業者の多い高輪の牛車などが自慢だった。飲食店も増えて「江戸前大蒲焼き」「江戸自慢蒲焼き茶漬け番付」「銘酒番付」などなどがあった。これは江戸っ子が洒落好き、噂好き、物事の白黒・順位のつけたがりやであることを表している。この頃から江戸っこは情報を有効利用していたことになる。