「地回り野菜」

 現在は京野菜が有名でブランド化されているが、18世紀中頃以降、江戸にも特産品が出現した。京野菜と同じくかなりおいしく作られていたのだろう。大根は練馬、茄子は駒込、唐辛子は四谷内藤、茗荷は早稲田・中里、蕪・牛蒡・芋は新座(埼玉県)、菜は葛飾、葱は葛飾の岩槻・砂村、西瓜・冬瓜は葛飾の砂村が有名である。都会では
野菜が作られなくなったが、その産地特有のブランド力は充分あるだろう。