「医薬」

 出雲神話におけるスクナヒコナは神農と同一視されて道修町で祀られている。スクナヒコナが乗ってきたガガイモがツル性の多年草でありその種が漢方で強壮剤に使われている。オオクニヌシは稲羽の素兎を蒲の花粉で助ける。巨大な焼き石をつかまされて死んだオオクニヌシは蛤で助けられる。これらは中国の飲膳正要などの薬物知識にも載っている。歴史的には出雲が医療・禁厭のシャーマニズム的中心地であったことと関連している。