「むすびの神」

 蒸す、結ぶ、息子、娘などと関連する神が日本神話ではタカミムスビ、カミムスビとして登場し、アマノミナカヌシと併せて造化3神と言われている。タカミムスビすなわち高木の神はアマテラスの祖神であり、天孫ニニギノミコトの祖神でもある。火の神ホノカグツチと土の神ハニヤマヒメの子神ワクムスビは蚕や桑、五穀を産みだしている。むすびとはこのように生成のエネルギーであり万物を産む原動力である。人間関係を結んで人は始めて生を営み、男女が結んで始めて子孫が繁栄する。このように関係を結ぶことはほんとうに重要なことである。