「黄船、貴船、木生根」

 神武天皇の皇母玉依姫が黄船に乗って、貴船川を遡り、杉の木の根が張っている貴船に祠をたてた。貴船川は賀茂川の上流であり、賀茂川流域は賀茂氏の土地であり賀茂氏は雷神を奉っている。雷神は火神でもあり、火によってつくられる剣と土器は関係しており剣の神タケミカズチとタケミカメズチさらには貴船神社の祭神竈の神であるタカオカミとも関連している。貴船川は加茂川の源流であることから水の神でもあり、雷神と水神の結びつきも深い。雷神は天神でもあり天との交流には鳥、船が使われるため黄船とも関係してくる。水と火、天と雷、火と剣・土器、雷・剣・竜・蛇・水、竜と鳥など複雑に絡み合い神道、道教などの多神教的世界が織り出されている。これらの結びつきは精神科的には言語・意味などの連関・連合とも言える。