「神社」

 神社はヤシロといわれ、森や林が付属していることが多い。しろは知、白、城、領などと関連していて場所や所を表す。ヤシロは神のよりつく場所といえる。もりは山と関連し、はやしは人の手が入った樹林であり、人が生(は)やした樹林である。モリもハヤシも神の鎮まる聖地になりやすい。またヤシロはモリともよく言い換えられる。関連が深いのである。ヤマが神体になっている有名なヤシロは三輪山であり、オオモノヌシが祀られている。またここはイリ系の崇神天皇陵、景行天皇陵、箸墓古墳などの巻向遺跡のある場所であり、大和朝廷の出現し始めた場所である。オオモノヌシは出雲のオオクニヌシと結びついているが、後に三輪山周辺のアマテラスが伊勢に移動して天皇家の祖先や神話の中心になるのはワケ系や継体天皇が政権を取って代わったことと関係しているだろう。