「天つ罪・国つ罪」

 1畦放ち 2溝埋め 3樋放ち 4頻蒔き 5串刺し 6生剥ぎ7逆剥ぎ 8屎戸の8種が天つ罪、9生膚断 10死膚断 11白人12こくみ 13己が母犯す罪 14己が子犯す罪 15母と子と犯す罪 16子と母と犯す罪 17畜犯す罪 18昆虫の災い 19高つ神の災い 20高つ鳥の災い 21畜仆し蠱物為る罪の13種が国つ罪である。
 天つ罪は古代農耕社会の根幹を揺るがすことであり、国つ罪は個人の罪、非道徳、疾病、災害などの個人の問題である。
 さて天は高天原、アマテラスオオカミ、天皇家とも関係しており、天つ罪の天により暗黙の内に天皇家が社会、国家の代表であることを表していることになる。一方国、国家、国民は個人を示唆していて天皇家に支配されることを含んでいる。まさに天皇は天の下の国をシラシメスすめらのみことと言ってるのである。このように神話の罪において人は支配階級に無意識の内に支配されている一面がある。