精神科における流行

 精神科の診断・治療も時々流行によって変化していく。森田理論、精神分析、統合失調症の2重拘束理論、アダルトチルドレン、多重人格障害、PTSD、アスペルガー障害、認知行動療法、最近では双極性障害のように。これらの概念についていかないと流行に敏感な患者さんをみる多数派の精神科医から落ちこぼれになってしまう。まるで知らないことが精神科のアイデンティティーに傷がつくかのように感じてしまう。しかし時代によってかわる症状、診断はやや浅いのではないか。一方人間の本質的精神疾患はやはり普遍的のものではないかとも思う。