認知のわな12 自分

 多くの人はこの自分は生まれつきこの自分であり、これからもこの自分であると思い込んでいるようだ。しかしこの自分は生まれつきとはいえ少しは変わっていく体質とその後の家族、親戚、地域、学校、社会との関係で出来上がってきたものであり、これからの体験で変わっていくものである。自分とは何か?本当の自分は?自分探しなどの心理がよくおこるがこの自分は何を感じ、考え、望み、しようとしているのか?を自分自身の心だけで考えるとなかなか答えがすぐには出てこないが、過去の人間関係、母、父、兄弟、親戚、知人、体験などと関連付けて考えると自分を理解しやすくなる。だが多くの人はこの自分は確かで変わりないものというわなに陥っている。でも本当は自分という体験は奥が深く無限で自分では意識できないものからも出来ている。実際今感じている感覚がなくても自分にその感覚を作り出していた何か(物自体)もある。自分の内には精神分析での無意識、インド哲学のアラヤ識、その他未意識などがある。当然これらは人知を超えやすい。