記憶

 記憶は働きによって記名、保持、想起、照合に分けられる。記名は覚えて刻むこと、保持は長く保つこと、想起は保っているものを取り出すこと、照合は今の感覚・知覚と比較することである。また内容により経験、体験、夢・思考・感情などの記憶、エピソード記憶、身体記憶、言語記憶などに分けられる。その他映像、音、におい、味、質感などの感覚ごとの記憶もある。
 人間は錯覚、思い込み、勘違いなど記憶するときに間違ってしまう。さらに取り出したり、思い出したりするときにも間違いがある。それにも拘わらず多くの人は自分の記憶を正しいものとしがちである。なぜならあやふやな記憶では事態を処理し進めていけないからである。ここに誤解・錯覚が生まれる余地がある。