「精神疾患は誰にでも起こる」

 精神疾患というと一般の人は特に精神の弱い人にだけ起こると思いがちだがそうではない。どんなに精神がしっかりした人でも大変な環境に遭遇すれば精神的に参ってしまうし、どんなにもろい人でも環境に恵まれていれば精神的には安定している。たまたま運がいいだけで、ある意味運悪く大変な環境のなかで精神的に参ってしまった人を批判したり、さげすんだりするのは大間違いである。
 大変な環境といっても一時的に大変な環境の場合と長年続く厳しい環境がある。さらに自分のせいではなく遺伝的に決まってくる体質、気質の影響もあり決して本人が精神的に弱い状態を作り出したとは言えないだろう。
 真面目な人はうつ状態になることも多く、ええ加減な人は周りからのストレスにさらされる。人間関係の少ない人は統合失調症になりやすく、人間関係の多い人はうつ状態になりやすかったり、ストレスにさらされやすい。非常にきっちりした人は強迫症状を引き起こしやすいし、基準の弱い人はアルコール依存などの依存を起こしやすい。派手な人は演技的になったり、地味な人は社会から遠ざかりやすい。