「薬の副作用について」

 薬物は身体に作用し、細胞や組織・器官の働きに影響する。一般的には腸などから吸収されて、血管に入り、全身に広がり、標的部位に作用し、肝臓などで解毒・代謝され、腎臓などから排出される。薬物は主として機能・働きに影響し、蓄積して細胞・組織・器官などを障害することは少ない。薬物の副作用を心配する必要はあるが、心配しすぎて薬物の作用・利点を利用出来ないとその人にとって損失も大きい。
 基本的には副作用のない薬はない。逆に副作用のない薬は効かないとも言われたりする。しかし重要なことは副作用にも色々あり、怖い副作用と怖くない副作用がありこれを区別する必要がある。もし怖い副作用が起こりやすいのならそもそも薬としては使えない。ここに国・製薬会社・医療機関が信用できるかどうかの問題がある。確かに今まで問題をおこしているが、薬すべてが信用できないかといえばほとんど信用できると言えるであろう。
 薬物を飲んで副作用が起こったときには、それが怖いものかどうかは医者と相談してもらって、仮に怖いものであればその時点で中止すれば基本的には後遺症など残すことはほとんどないと言える。
 もう一つ重要なことは薬物を飲むことは、患者さん一人一人が薬のイメージも飲むことであり、それがその人のこころに影響を与えて自己暗示などの心理的作用も大きくなる。従って薬についての正しいイメージを医療が提供しなければならないし、患者さん自身もそのことすなわち薬の心理作用も知っておかなければならない。