プラチナデータ

　プラチナデータから犯人を特定するDNA捜査が可能になりほぼ間違いのない捜査が出来るようになった。その責任者が神楽龍平（二宮和也）であり、天才数学者蓼科早樹（水原希子）とともに所長志賀孝志（生瀬勝久）のもとでいくつもの難事件を解決していく。今回ＤＮＡ捜査の担当者が次々殺され、肋骨の一部を抜き取られる事件がおき、蓼科も殺される。ＤＮＡ捜査システムにより犯人を追跡しようとしていたとき、犯人が神楽龍平だとその捜査システムが断定した。犯人ではない神楽が警視庁捜査一課の非常にするどい主任警部浅間玲司（豊川悦司）に追い詰められる。しかし神楽は単なる研究員ではなかった白鳥理沙（杏）に助けられながら逃げ切る。
　浅間による神楽捜査中、蓼科早樹の治療をしていた新世紀大学病院の精神科遺伝子学担当教授水上利江子（鈴木保奈美）から神楽がもう一つの人格リュウを持つことを知る。神楽が水上のところに治療にきており蓼科をモデルのした油絵を描いていたことがわかる。ここで天才陶芸家の父の後を継げなかったことと父の死がリュウを不安定にさせ、実はリュウが本来の人格で、水上の治療過程のなかで天才科学者神楽が生まれたことがわかる。経過中白鳥も殺され、浅間のするどい洞察力から神楽と協力して、真の犯人を覆い隠しているソフトが、神楽が蓼科を描いていた油絵の中にあることがわかりそのソフトがＤＮＡ捜査システムのうち日本の支配者階級の関係者が犯人ではなくなるソフトであることがわかり、それを利用してこの世界を自分流に変えようとした水上の野望が事件を起こさせたことがわかる。最後に水上は神楽に追い詰められたが、水上が育てた神楽を本人に思い出させようとしたが神楽によって撃たれて死ぬ。
　ＤＮＡの可能性と問題、2重人格という最近の精神医学の問題をうまくつかって表現した面白い映画であった。現実はまだまだ映画よりは混とんとしているが示唆に富んだ映画であった。