「300」

 紀元前480年ころ、ペルシア帝国からスパルタに使者がやってきて土地と水を差し出し属国になるように迫った。スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)は誇りが高く使者を殺してしまう。このとき、レオニダスはペルシャ王クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)と100万のペルシャ軍と闘うことになった。レオニダスもそうだがスパルタは男の子が生まれたら徹底的に軍人教育をされて人数が少なくてもとても強力な軍隊を持っていた。
 神々に開戦の許しを乞いに司祭のもとを訪れたが、欲にまみれていた司祭達はオラクルのお告げがあると言ってスパルタ軍の出兵を禁じた。実はレオニダスの妻ゴルゴ(レナ・ベディー)に横恋慕していたセロン(ドミニク・ウェスト)はスパルタの権力とゴルゴを我が物としようとして司祭達を買収していた。そうとは知らずレオニダスは自分の親衛隊300人だけでペルシャ軍と闘わざるを得なくなった。しかしレオニダスには戦略があり山の崖に囲まれた狭い通路でペルシャ軍と闘えば負けない可能性があると考えていた。その場所への進軍途中で故郷を追われた障害のあるスパルタ人エフィアルテスが親衛隊に入れてくれと頼んだがその程度の力ではだめだとレオニダスに断られてしまう。
 レオニダスを含む300人のスパルタ兵と100万のペルシャ軍は闘い始め、次から次ぎに繰り出すペルシャ軍は無惨にも敗北し続ける。クセルクセスはあまりの痛手にレオニダスと取引しようとするがレオニダスは受け付けなかった。レオニダスに親衛隊入りを断られたエフィアルテスはスパルタに可愛さ余って憎さ100倍になり、スパルタを裏切りクセルクセスに戦闘場への脇道を教える。裏切りを知ったレオニダスはペルシャ軍に負ける覚悟をし決死の闘いをした。
 一方スパルタではセロンがゴルゴに言い寄り、軍隊を出す応援をするからといってゴルゴを抱いたにも拘わらずスパルタ議会では応援しなかった。怒ったゴルゴはセロンと言い合いし、そのときセロンによる司祭達への買収がわかりスパルタ軍を出すことになる。しかし300人は勇敢に闘い既に死亡していたが、死の直前レオニダスはその闘いぶりをディリオスに伝えるよう頼んでいた。その後300人の闘いぶりを知って、隷属より誇りを選んだギリシャ全軍が一丸となってペルシャ軍と闘うようになった。
 誇りある死は人々の心に訴え、大きな力になる。人の信念をかえるのはやはり死をも厭わない人の信念である。