フッド:ザ・ビギニング

 ロビン(タロン・エガートン)はマリアン(イヴ・ヒューソン)と恋仲にあり、イギリス・ノッティンガムのとある土地の領主で楽しく生活できていた。ある日突然ノッティンガム州長官(ベン・メンデルゾーン)に徴兵され十字軍としてイスラム軍と死闘を繰り返す戦場に連れて行かれた。
 イスラムの兵士ヤキヤ/ジョン(ジェイミー・フォックス)とその息子が捕らえられ味方に殺されそうになるのを、ロビンは見るに見かねて妨害する。結局ロビンはヤキヤ/ジョンの息子を助けるのに失敗したが、ヤキヤ/ジョンはそのすきに逃げおおせる。ロビンは領主故に殺されはしなかったが本国イギリスに送り返される。領地に帰ってみると領地は荒れ放題、ノッティンガム州長官に没収され、領民は鉱山で働かされていた。マリアンはウィル(ジェイミー・ドーナン)の恋人となっておりロビンは絶望する。ここにヤキヤ/ジョンが現れこの怒りを自分を戦地に送った州長官やその上の黒幕すなわち枢機卿にぶつけるよう説得。ヤキヤ/ジョンも息子を殺したイギリスに対する怒りからロビンを味方にして二人でイギリスの体制に一矢を報いようとする。ヤキヤはロビンを徹底的に訓練して弓の名人にする。そして州長官が枢機卿(F・マーレイ・エイブラハム)に金貨を送るのをロビンたちは妨害し金貨をかすめ取り反抗をつらぬく一方日中は悪徳高い領主として盗んだ金を使って州長官に取り入り、信用を得て黒幕枢機卿に接近する。
 ロビンはフッドで顔を隠し、貧乏人に金貨をまきザフッドとして人気者になる。一方マリアンとウィルも体制を合法的に変えようとしていたがこれでは無理とマリアンは思うようになり過激になっていく。ロビンはマリアンやウィルその他虐げられていた領民みんなの力で枢機卿と戦うことを力説し、最後まで反対していたウィルまで説得する。やがて枢機卿との凄絶な戦いにおいて州長官をやっつけ一泡をふかせるが、枢機卿は今度は戦いで傷つきマリアンもロビンの元に返ってしまい憎しみに満ちたウィルを州長官に任命し今後も戦いは続くのである。
 伝説のロビンフッドの描かれ方とは違っているがその当時の政府の矛盾に対する庶民の抵抗という要所はおさえてあり、冒険活劇にはなっていた。