ドクターストレインジ

ニューヨークの病院で君臨し、天才外科医と言われているスティーブン・ストレインジ(ベネディクト・カンバーバッチ)は端正なルックス、スタイリッシュな立ち居振る舞い、あふれる知性と豊富な知識をもっているが鼻持ちならないところがある。ところがある日ストレインジは車事故にあい2度と手術ができない体となる。絶望のなか恋人(レイチェル・マクアダムス)ともうまくいかなくなったストレインジはよく似た障害で体が言うことを効かなくなって不自由になっていた男性が以前と同じくらい回復したと聞いて、その男からカトマンズにある謎の治療施設・カマー・タージの噂を聞きつける。苦労のすえたどり着いたところは人智を超えた修業の場であった。謎めいた指導者エンシェント・ワン(ティルダ・スウィントン)はまだ理解できないでいるストレインジに異次元世界を体験させ、自分の経験してきた世界以外はあり得ないと思っている傲慢さをくじくのであった。人智を超えた修行をしてもまだ異次元世界に簡単には入りきれないストレインジに対しエンシェントはエゴを捨てるようアドバイスし、その結果ストレインジは死にも直面するぐらい修行してとうとう魔術を体得するのであった。古文書を読破し、兄弟子モルド(キウェテル・イジョホー)を相手に神秘の技を磨き続けた。ある日エンシェントの蔵書からあるページが抜き取られているのを知ったストレインジは時間を巻き戻す術を使ってそのページを出現させ、そこには闇の世界からパワーを貰う儀式の方法が書かれていた。そしてカーマ・タージが闇の世界から人類を守る砦であり、ロンドン・ニューヨーク・香港の3つの聖域に繋がっていることを知る。
 次の瞬間爆発が起こり、ニューヨークの館サンクタム・サンクトラムに瞬間移動したストレイジはゲートウェイ(異次元空間の出入り口)から出現したカエシリウス(マッツ・ミケルセン)に出会い、彼はエンシェントの弟子だったが、今は闇の世界に魅せられその存在にこの世界をささげようとしていた。ストレインジはその館にあった意志をもった赤いマントにも助けられて、カエシリウスからの攻撃に耐えますますストレインジの力は上がっていった。
 しかしカエシリウスにより世界は破滅しつつありロンドンが崩壊し、ニューヨークも崩壊しつつあった。エンシェントはカエシリウスとの戦いに負けたがストレインジは彼女から自分が失ってしまった力を取り戻すためではなく、この世界を救うための魔術習得であったことを知らされる。カエシリウスとの戦いでストレインジは瀕死の重傷にあい、ニューヨークにいる別れた恋人の治療をうけ回復して再び戦いの場に戻る。ニューヨークも崩壊し香港も崩壊し、闇の帝王が出現しようとしていたとき、ストレインジは時間巻き戻しを使ってその場面を繰り返させ、闇の帝王にカエシリウスたちも闇に戻させるという約束のもとこの場面繰り返しをやめるという交渉に成功する。こうして闇の帝王はこの世界から引いて行った。