ジェイソン・ボーン you know his name

 アイスランド・レイキャビクのCIA秘密施設のCIAサーバーに何者かがハッキングを仕掛けてきた。サイバー部門の若き女性エージェントのヘザー・リー(アリシア・ヴィキャンデル)が対処するが、犯人の元CIA工作員ニッキー・パーソンズ(ジュリア・スタイルズ)はCIAの最高機密のダウンロードに成功する。しかもニッキーは数年前にCIA監視網から突然姿を消したジェイソン・ボーン(マット・デイモン)と特別な関係があった。リーはCIA長官ロバート・デューイ(トミー・リー・ジョーンズ)と国家情報長官エドウィン・ラッセル(スコット・シェパード)にニッキーとボーンを追跡したいと直訴し認められる。アテネに潜伏していたボーンとニッキーはデモが大々的に行われているシンタグマ広場で落合い、ボーンの父リチャード・ウェッブがCIAの暗殺者養成計画(トレッド・ストーン)に関わっていたこと、暗殺者になる前からボーンがCIAの監視対象になっていたことがわかる。
 そこにデューイが送り込んだ作戦員(ヴァン・サン・カッセル)によってボーンの目の前でニッキーはライフルで撃たれて死ぬ。死の直前ニッキーから渡されたロッカーの鍵によりえられたUSBファイルによりボーンは記憶の断片と合わさって、レバノン・ベイルートでテロに巻き込まれて死ぬ父の姿を思い出したのであった。
 一方デューイは新興IT企業ディープドリームのCEOアーロン・カルーア(リズ・アーメッド)に接触し世界中の市民を監視するプログラム・アイアンハンド計画を実現するよう手助けを頼んだがプライバシーを懸念するカルーアに協力を拒まれる。アテネからベルリンに戻ったボーンはハッカーのクリスチャン・ディソルトの隠れ家を訪れ、ファイルの解読を命じる。そこにもCIAの追手が忍び寄るが、リーは自分のキャリアーのためにボーンをCIAに戻すほうが有益だと考えた。父リチャードの死の真相を知るためレバノンで自分を監視していた元CIAのマルコム・スミスから父リチャードはテロで死んだのではなく息子ボーンが暗殺者になるのを防ぐためトレッド・ストーン計画をあばこうとしてCIAすなわちデューイに殺されたことがわかる。アテネでニッキーの命を奪った作戦員と父親を殺したのもこの作戦員であり、黒幕はデューイであった。
 ラスベガスでディープドリーム社のシンポジウムにゲストとして登場するカルーアをデューイは暗殺しようとしていたのだが、リーの助けを得てラスベガスにはいったボーンは暗殺者の作戦員やデューイとのたたかいのなかで最後にリーの助けで勝利する。
 しかしリーのボーンを利用しようとする思惑をボーンはやはり先回りしてわかっていたのである。