アンフェア the end

 主人公雪平夏美(篠原涼子)の父で警察官の雪平宗一郎は24年前に殺された。雪平夏美は父を殺した犯人を見つけるため警視庁捜査1課の刑事になった。調べるうち警察内のクーデター計画を知り、警察病院占拠事件、ネイルガン連続殺人事件とつながり、元夫・佐藤和夫の命と引き換えに国家中枢の中の権力乱用組織の秘密データを手に入れる。ただこのデータを公開するだけでは一時の反撃で終わるため、雪平は組織を壊滅に導く有効な方法を探していた。

 その頃東京地検の村上克明検事とその父で元検事総長の村上成明(寺田農)が続けて殺される。村上親子の殺害容疑をかけられたシステムエンジニアの津島直紀(永山絢斗)は雪平以外には話さないと取調官に言う。雪平は津島から、自分は父親を無実の罪で交通事故の加害者にされ自殺した父の敵をうつため警察の闇組織の情報をかなり握っていることを聞く。さらに警察で信用できるのは雪平だけだと話す。雪平は彼を徐々に信用して闇組織を潰す方向で協力しようと考える。その後雪平は検察庁観察指導部の武部将臣(AKIRA)に呼ばれ、村上が不正な組織に関係していた疑いがあるためネイルガン殺人事件で村上克明検事と接点があった雪平に機密情報の提供を求めるが雪平は知らないと押し通す。また死んだはずのもと上司かつ恋人で闇組織の殺し屋の一条通孝(佐藤浩市)も現れ雪平が組織に狙われていることを伝える。

 東京地検特捜部長(吉田鋼太郎)は捜査一課に津島の引き渡しを求めたが、証拠捏造の可能性があることを知り、雪平は鑑識課三上薫の協力をえて捜査1課の小久保裕二(阿部サダヲ)、山辺哲夫(寺島進)を出し抜き津島の脱走に協力する。その後実は武部が現在の闇組織の中枢にいることが判明したが、雪平と三上は組織につかまり武部は津島の隠れ場所を聞き出そうとして三上を殺し、山辺も警備一課のスナイパー山本(丸山智己)に撃たせる。自分の娘まで狙われていることを知ってついに雪平は津島を自ら撃ち殺すよう強制させられる。しかしやはり津島を撃てず某大使館に亡命させ日本の闇組織を外国から糾弾させる方法を考え、武部に追いつめられながらも二人で大使館ビルまでたどり着く。その途中、一条は雪平の父を撃ったのは自分でずっと雪平を監視していたことを伝えたのである。その一条は最後には雪平を守る。実は津島自身が武部のスパイであり雪平が最後に信頼して津島に渡した秘密組織の情報が敵武部の手に渡るかと思ったとたん一条が現れ津島と相撃ちするのである。一方山辺は自分も殺されそうになったため雪平を守るため武部達を妨害し、雪平が目的の国に国家秘密組織の情報を渡すのに成功する。

 誰が組織の人間かが簡単には分からないストーリーで優れたサスペンスものであった。