ジュラッシク・ワールド

 以前ジュラッシク・パークで失敗した歴史があるにもかかわらず、億万長者サイモン・マスラニ(イルファン・カーン)がジュラッシク・ワールドなるパークを開き大成功していた。その責任者で野心家のクレア(ブライス・ダラス・ハワード)のもとに姉カレンの息子16歳のザックと11歳のグレイが遊びに来る。忙しいクレアは部下に二人をまかせ、パークを自由に見学できるフリーパスを与える。その頃マスラニは陰でさらなる恐竜を造り上げることを主任遺伝学者ヘンリー・ウー(B・D・ウォン)に命じる。プレッシャーを感じたウーは遺伝子操作をしてティラノサウルスとヴェロキラプトルなどの何種類かの性質を持った凶悪な恐竜を造りだしていた。マスラニはさすがに不安になり中型凶悪恐竜のヴェロキラプトルを調教しつつある恐竜行動学者のオーウェン(クリス・プラット)にかかわって貰うようクレアに命令する。
 実はクレアとオーウェンはもと恋人であったが、クレアがパークのマネジメントのことで頭が一杯で、恐竜のハートと触れ合おうとするオーウェンとは全くうまがあわず、別れてしまっていた。しかしマスラニの命令なのでクレアはしぶしぶオーウェンに新型恐竜インドミナス・レックスについて相談に乗って貰う。しかしこの恐竜は生まれた時にもう一匹を喰い殺していたため、攻撃性のブレーキが効かなくなっていた。おまけにものすごく知能も高かった。この恐竜を観察するためオーウェン達はおりのなかを見ようとしても見当たらない。あわてふためいて檻のなかに入ったら知能の高いインドミナスは隠れていたのであった。檻から逃亡したインドミナスは鳥類に近い恐竜の檻を壊し飛び立った空飛ぶ小型恐竜はジュラッシク・ワールドの観客たちを襲いパニックをひきおこした。
 クレアの甥たち二人はジャイロスフィアという乗り物でインドミナスが近くにいるとも知らず公園奥深くに入りインドミナスに襲われる。心配したクレアとオーウェンは探しに出かけるが、二人の甥は辛うじて逃げ出しジュラッシク・パーク時代の乗り物をみつけ逃げ出す。ヴェロキラプトルを手なずけて戦争利用したいという思惑を抱えていたホスキンス(ヴィンセント・ドノフィリオ)は絶好の機会と考え、オーウェンを説きふせ、ヴェロキラプトルをインドミナス退治に駆り出す。しかしインドミナスはヴェロキラプトルの遺伝子ももっていたため、逆にヴェロキラプトルをあやつる。結局ホスキンスも殺され、絶体絶命だったが、最後はヴェロキラプトルはオーウェンの調教を思い出し、本来のジュラッシク・ワールドに元々いたティラノサウルスを解き放ちインドミナスと闘うように仕向けた。マスラニも死に多くの犠牲を払ってやっとのことでインドミナスは倒される。
 遺伝子操作で大変な動物をつくることは充分ありえるため、人類に危機を及ぼさないためにも、理解、洞察、愛情、思いやりなどなど人間同志だけではなく動物にも必要ということだろう。