イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密

 1951年マンチェスターにて盗難事件が発生したとの通報を受けたノック刑事(ロリー・キニア)は何も盗まれていないという数学者アラン・チューリング(ベネデキクト・カーンバッチ)の態度に不信を感じた。経歴を調べるとロシアのスパイの可能性があった。しかし結局は同性愛であり、その当時は同性愛が罪であったため逮捕される。
 実はチューリングは英国がドイツと闘っているときにドイツの暗号を解読する研究員として全国から選ばれた一人で一番変わり者で優秀であった。しかし彼は人とのコミュニケーションがまずく他の同僚との関係が悪かった。彼の発想がコンピューターの元となるチューリング・マシンであったため当時はなかなか周りには理解してもらえなかった。そのためチューリングはチャーチル首相に直訴して彼が暗号解析の責任者になり、有能な人を残し何人かをやめさせた。また女性数学者ジョーン・クラーク(キーラ・ナイトレイ)を採用し、彼女のアドバイスもあり仲間たちと協力関係になっていく。
 彼は学生時代変わり者とよばれいじめにあっていたがそのころのただ一人の理解者クリストファーに同性愛感情を抱いていたがその彼は早死にする。この女性ジョーンは彼にとって二人目の理解者になり、同性愛者であった彼は友人としてジョーンを頼りにする。ジョーンはチューリングが同性愛者と知りながらも結局結婚する。一方才能より規律重視の暗号解読責任者のデニストン中佐(チャ−ルズ・ダンス)はチューリングを目の敵にし、研究室を閉鎖にかかるがギリギリのところでこのマシンが動く。
 しかし戦争に勝つためには解読したとドイツに知られては不利になり、仲間の弟がドイツに攻撃されるという暗号解読がなされても国家の勝利のため秘密情報部MI6のスチュアート・ミンギス(マーク・ストロング)と相談して内密に暗号解読を利用するように決断した。こうしてイギリスはドイツに対して有利に戦い勝利する。
 あきらかにチューリングはアスペルガー障害であり同性愛者であった。現代なら罪でもなく理解も一層なされているがこの時代はチューリングにとって生きにくい世であった。裁判でホルモン療法をうけるなかチューリングは自殺する。