「シン・シティ」

 第1話 特別屈強で暴力的な一方正義感もあるマーヴ(ミッキー・ローク)は醜い傷跡のため女から相手にされなかったのにある日高級娼婦ゴールディ(ジェイミー・キング)が愛をくれる。しかしその次ぎの朝ゴールディは殺されており、それを誰かが通報しマーヴは警察に捕まりそうになるが寸前のところで逃げることが出来たが犯人にされる。馴染みのストリップバー“ケイティ”で追っ手を迎え撃ち黒幕の神父に行き着き、さらに大物の農場に辿り着く。その農場で不気味なメガネ男ケビン(イライジャ・ウッド)に倒される。この男は女性を殺してはその肉をステーキにして食べるというカニバリズムの異常者であった。この男こそゴールディ殺しの犯人だと確信したマーヴは捕らわれた場所から脱出し、駆けつけた警官を返り討ちにしてその大物の名がアメリカを陰で牛耳るロアーク枢機卿であることを聞き出す。
 街に戻ったマーヴはゴールディにそっくりな女に命を狙われるが、それはゴールディの双子の姉ウェンディであった。やがてウェンディはマーヴがゴールディ殺しの犯人でないことが分かり、二人でその農場に戻りマーヴはケビンを残虐な方法で殺し、ロアーク枢機卿を追いつめゴールディと関係を持っていたこと、ゴールディを殺させたことを白状させた。
 
 第2話 元パパラッチで今は娼婦の街の用心棒ドワイト(クライヴ・オーウェン)はシェリーと関係を深めていった。シェリーの部屋で二人が密会しているときに、シェリーを無理矢理自分の女にしている刑事ジャッキー・ボーイ(ベニチオ・デル・トロ)がやってきたのでドワイトはシェリーの部屋の片隅に身を隠していた。ジャッキーがシェリーに対し付き合っている男がいることを責め立てたてので、ドワイトは切れてジャッキーをこてんぱんにやっつける。痛い目に遭わされたジャッキーは怒りにまかせてオールドタウンに行くが娼婦達を拳銃で脅かしたりしたので殺人兵器ミホが刀でジャッキーを瞬時に殺してしまった。身分証からジャッキーが警官であることがわかり、警官を自由に遊ばせるならオールドタウンは目こぼしするという約束を破ったことになってしまった。ドワイトの元恋人でオールドタウンのトップのゲイル(アレクシス・ブレデル)はドワイトと謀ってジャッキーの死体を始末しようとするが、オールドタウンを狙っているギャングに家族を脅かされ、金にも困っていたベッキーに密告された。ドワイトはギャングの用心棒マヌート(マイケル・クラーク・ダンカン)一味にジャッキーの首を奪われそうになり、オールドタウンで凄絶な銃撃戦が始まり、オールドタウン側が勝利する。

 第3話 シン・シティ最後の正義ハーティガン刑事(ブルース・ウィリス)は狭心症に苦しみながらも、3人の幼女殺しの犯人ロアーク・ジュニア(ニック・スタール)を追いつめる。ロアークが新たな犠牲者11歳のナンシーを誘拐していたため、ジュニアを半殺しにして性的機能も奪いナンシーを救出するが、仲間の刑事ボブ(マイケル・マドセン)に裏切られ撃たれる。そして息子の復習に燃えるロアーク議員はハーティガンを苦しませるためにハーティガンの命は維持される。ハーティガンは罪をきせられ投獄され拷問を受ける。牢獄で罪を認めないハーティガンを支えてきたのは何年も手紙を書き続けてくれたナンシーであった。8年後ナンシーからの手紙が途絶え、ナンシーへの脅迫を示唆する女性の指を送られたハーティガンは敢えて罪を認め出獄する。ナンシーの無事を見届けるためにナンシーの部屋にあった手がかりになるストリップ・バー“ケイティ”のマッチを頼りに“ケイティ”にやってきたハーティガンはそこで艶やかに成長したナンシーを見つける。ハーティガンはイェロウバスターの尾行に気づきすぐにそこを立ち去ろうとした時ナンシーがハーティガンを見つけ抱きしめにくる。イェロウバスター実は異臭を放ち醜く整形されたロアーク・ジュニアがハーティガンへの復習のため罠にかけナンシーを見つけたのである。ナンシーを奪い、ハーティガンを捕らえ殺そうとしたイェロウバスターはナンシーを復習のため犯そうとする。かろうじて脱出したハーティガンはナンシーの救出のためイェロウバスターと決闘し勝利する。ナンシーとハーティガンはお互いに惹かれ合うがハーティガンにとってナンシーは職業上の関係や年齢差などなどの神聖な存在のため手も触れることができなかった。最後にこの事件をしめくくりナンシーとの関係をこのままにするために彼は自殺する。

 罪の街シン・シティは人間の腐敗しきった側面を描くとともに正義の存在も描いている。人間は神でも悪魔でもないということである。この映画はカラーを部分的に使用した白黒映画だが背景の黒さが人間の悪徳を表し、カラーがそれに対するアクセントすなわち正義なども象徴しているようだが正義は単なるアクセントなのだろうか?