神泉苑

 御池通りの御池とは神泉苑のことである。ここは二条城ができるまでは広大な敷地があった。神泉の意味は当然聖なる泉であって平安時代から尊ばれていたのであろう。空海はここで祈雨の法を行い伝説では善如竜王が出現したといわれており、いまもこの神が祀られている。このような話もありこの寺は真言宗に所属している。また西暦八六九年天下の大疫があったとき鉾がたてられ、男児・百姓が神輿を担ぎ神泉苑で疫が静まるのを祈ったことが祇園祭りのはじまりである。小正月には神泉苑では左義長がある。陰陽師の火祭りで宮廷で使われた三本の毬杖(ぎっちょう)をその他の扇子や短冊と一緒に焼いたことから始まるらしい。