桂川中流の松尾と桂離宮

 松尾大社は秦氏の神社で賀茂神社とともに平安宮以前からある。神体は日枝神社と同じく大山咋の神でスサノヲの孫神でもある。山頂付近には岩倉もあり、秦氏の先祖には酒公がおり、ごろあわせで酒の神として有名になったのであろう。又その庭は有名な重森美鈴の作品である。一方桂離宮は八条宮智仁親王の作品で月をめでるために作られた幽玄な離宮である。桂はもともと月宮鏡の描く不老長寿の世界と見られていたこともあり、離宮はそんな土地につくられたのであろう。そんな土地にある桂川の鮎は好まれそれを扱う桂女も有名である。