西陣

 西陣会館は京都西北部今出川堀川にあって外国の観光客を呼び込んでいる。また若い女性に人気の清明神社のすぐ北にある。西陣は名前から想像されるようにこの前の戦争応仁の乱の西軍の大将山名宗全が陣取った場所でもある。そこにいた織物業者は一時期堺あたりに避難したと聞いている。東軍の大将細川勝元が陣取った場所は御所の北側にある上御霊神社であり、その神社への烏丸通りの入り口近くには比較的数少ない猿田彦神社が鎮座している。
 
 明治以降西陣織はジャガードという機会を西洋から取り入れて絹織物の機械化を全国に先駆けて行うなど相当先進的であった。西陣織の工程は複雑でデザイナー、糸、紋紙、織子などそれぞれの専門工程ごとに西陣近くで仕事をしている。西陣織は最近は帯が多いようだが、歴史的には着尺にも使われてきた。最近は着物が衰退する中、西陣の町も停滞していると聞くがまた盛り返してほしいと思う。