紅葉狩り

 歌舞伎の狂言に上記演題のものがあったが、芝居のクライマックスで姫が鬼に変わる内容である。紅葉の美しさは一部枯れていく寂しさを含んでいるのだろう。今秋紅葉狩りに修学院付近の曼殊院、赤山禅院、詩仙堂を訪れた。詩仙堂は石川丈山の作品でこじんまりとした起伏の大きい土地を美しい変化に富んだ庭にしつらえてあった。赤山禅院は都七福神の一つでもあり、福禄寿を祀っている。京都御所の鬼門の方向にもあり邪鬼をさらせるため猿が屋根の上に載せられている。曼殊院は天台5門跡寺院の一つで小堀遠州好みの庭である。紅葉は見頃の直前であったがそれぞれ風情があり、しばし日常を忘れられた。