大念仏狂言

 京都には民族芸能としての伝統芸能があり、念仏の布教のために催された狂言がある。
 壬生寺の「壬生大念仏狂言」、引接寺(千本閻魔堂)の「ゑんま堂大念仏狂言」、清涼寺の「嵯峨大念仏狂言」がある。壬生寺は一時期新撰組の屯所が近くにあった所である。引接寺は地獄と行き来した小野篁開基と言われ、迎鐘が撞かれる。嵯峨清涼寺の釈迦如来立像の体内には内臓を模した布製の模型が入っていて非常に珍しい。京都市民はこのように由緒あるお寺で民俗芸能をも次世代に伝えている。